縦に泳ぐギル系ワーム・ギルフラットや、ヘビキャロのド定番となったスパテラといったワーム作りに定評のある一誠。
その一誠が、2019年より販売を開始した沈み蟲があまりにも卑怯だったので、現在市販されている3種類のサイズについてインプレや使い方の紹介をしていきます。
最近流行が続いている沈む系の虫ワームの中でも、これは釣れるだろう!といった特徴が詰まってるワームなので、ぜひ参考にしてください。
沈み蟲ってどんなワーム?
沈み蟲は一言で言うと、間違いなく沈む虫ワームの地位を築いたワームの一つです。
2019年ごろから沈む虫ワームが流行し始め、各ルアーメーカーがこぞってリリースしてきました。
しかし、どのワームもリアルさを追求したためか、弱々しいシルエットで飛距離があまり出ないものが多かったです。
ボート釣りなら接近戦が多いのでそれでも良かったんですが、陸っぱりとなると飛距離が欲しい場面が多いので、少し物足りなかったんですよね。
そんな中登場した沈み蟲は、高比重マテリアルと厚みのあるボディで他の虫系ワームとは比べ物にならない飛距離を叩き出しました。
カバーの奥まで届くバックスライド性能
沈み蟲の主な使い方の一つにあるのがバックスライドセッティング。
バックスライドセッティングは、重心の寄っている方にネイルシンカーを刺すことで、着水後にすーっと進行方向にスライドしてカバーの奥を狙うことができます。
沈み蟲は、自重があるので重心を傾けることで他のバックスライドが可能なワームよりスライド距離が長く、カバーの奥の奥まで届けることができるんです。
ボリュームのあるシルエット
他の虫ワームより分厚くボリューム感があるので、バスに気づかれやすいです。
これってかなりのメリットで、濁りが入っていたり少し遠くにいるバスでも引き寄せてくれるので、それだけバイトチャンスが増えるってことですよね。
バスのサイズも2.6インチでも30cm弱までなら釣ったことがあるので幅広いサイズのバスを釣ることができます。
放置していても動く6本の足
ワーム自体に厚みがあるので、着底したときに6本の足が水中でフリーになって、小さな水流でもピリピリと小刻みに動いてくれます。
タフコンディションのフィールドにいる、早い動きに反応してくれないルアーに対して効果が高く、しばらく放置しているだけでも食ってくれることがあるのが強みですね。
抜群の飛距離
ヤマセンコーを使ったことがある人ならわかると思いますが、高比重マテリアルのボディは驚くほどの飛距離がでます。
最小サイズの1.8インチでもかなり飛んでいくので、遠くのポイントでも送り込めるようになるのは大きなメリットです。
耐久度に少し不安
沈み蟲はボディにソルトを多く含むので、どうしても耐久度が下がってしまっています。
そのため、バスを釣った時に破損するだけでなく、根がかりを外した時に千切れたりギルに足を噛まれるとすぐ取れてしまうなんてことも…。
良く釣れるルアーの代償か、その辺りは覚悟して使っていかないといけません。
沈み蟲3.2インチ
2021年の新作として待望の3.2インチであるデカデカ沈み蟲が発売されました。
現在販売されているサイズの中で最大で、一誠フィールドスタッフの方が琵琶湖で60アップをあげたポテンシャルの高さが魅力のワームです。
重量
沈み蟲3.2インチの重量は18グラムと、2.6インチと比べて倍あります。
横に並べてみてもボリューム感にかなりの差があることがわかりますね。
脚も若干大きくなっていますが接合部の細さは変わらずなので、ギルに食われると簡単にとれちゃいます。
フックサイズ
オフセットフックの推奨サイズは6/0とされていますが、ワンサイズ下げた5/0でも問題なく使えます。
ただ、フォール姿勢の安定とフッキングを考えると6/0が安定してるといえるでしょう。
沈み蟲3.2インチの使い方
2.6インチと同じくノーシンカーかバックスライドが使いやすくておすすめ。
飛距離がかなり出るので、2.6インチでは届かないポイントを狙う時にぶっ飛ばしてあげましょう。
こちらの動画で赤松健さんが解説していますが、オフセットフックは中心より少し上から刺していき、ネイルシンカーをお尻の少し下に入れるとフォール姿勢が安定してくれます。
飛行時のブレも軽減されて飛距離も上がるので、おすすめです。
沈み蟲2.6インチ
2020年にリリースされた新サイズでisseiの大漁祈願袋でプロトタイプとして入っていました。
重量
沈み蟲2.6インチの重量は約9グラム。4/0のフックを入れると10グラムとなっています。
重量が結構あるので基本的にML~Mクラスのベイトロッドとの相性が良好。
フックサイズ
公式での推奨サイズは2/0〜4/0。
私はかかりの良さを重視して4/0を使用しています。製作者の村上晴彦氏も4/0でセッティングを行なっていました。
2/0でもバイト率にそこまで差は無さそうですが、小さめのバスが乗らないことが多かったので確実性には欠けるかなという感想です。
沈み蟲2.6の使い方
主な使い方は、ノーシンカーとバックスライドセッティングの2つ。
ノーシンカーでは、高比重ボディをいかして遠くのストラクチャーに落としてフリーフォールさせて誘います。
存在感もありフォール後にズル引きして誘っても充分食ってくれるので、ある程度ズル引きさせてから回収もアリです。
バックスライドセッティングは、1.3グラムのネイルシンカーをボディの太い方に挿して重心を後ろに傾けることによりカバーの奥の奥までスライドさせていきます。
フックはオフセットフックをボディの細い方から刺してください。
ノーシンカー・バックスライド共にボディの細い方からフックを刺す、いわゆる『逆付け』をすることで動きがよくなるのでオススメです。
沈み蟲2.2インチ
重量
沈み蟲2.2インチの重量は約5グラム。1/0サイズのフックを含めると6グラム弱になります。
少し軽めなのでベイトフィネスかスピニングを使うと扱いやすいですね。
フックサイズ
推奨フックサイズは1か1/0。
1は少し浅い刺し方になりますが、このクラスだとパクっと食べちゃうことが多いので釣果にそれほど差はでないと思います。
沈み蟲2.2の使い方
ノーシンカーもできますが、バックスライドが何かと便利です。
特におかっぱりだと飛距離が欲しい場面が多いのと、スライド性能を活かしたいのでバックスライドの出番が非常に多くなるんじゃないでしょうか。
ネイルシンカーは1.3グラムか0.9グラムから選択。
1.3グラムが飛距離も動きもベストなバランスですが、ゆっくり見せたい場合は0.9グラムに変えるのも一つの手です。
大きすぎず小さすぎずの一番扱いやすいサイズなので、水深の浅いリザーバーでのボート釣りや小規模野池ならメインになるはず。
沈み蟲1.8インチ
重量
沈み蟲1.8インチの重量は約3グラム。
#2のフック込みで4グラムです。
かなり軽めなので、LかULのロッドで使用することになります。
フックサイズ
使用するフックサイズは#2。
重量が少ないせいかこれ以外だとフォール姿勢がイマイチに感じます。
沈み蟲1.8の使い方
個人的には3種類の中で1番使う機会が少ないです。
食わせ能力は高いですが、子バス祭りになりやすいので使い所を考える必要があります。
使い方は、0.9グラムのネイルシンカーを挿してバックスライド一択。
飛距離はそれほど出ないので(といっても他のワームよりは飛んじゃいますが…)接近戦で使う機会が多そうですね。
沈み蟲のインプレまとめ
最後にまとめとして、沈み蟲の良い点と悪い点を一覧にしていきます。
沈み蟲の良い点
・高比重で圧倒的な飛距離
・抜群のバックスライド性能
・6本の足が小刻みに動いて放置中もバスを誘う
・おかっぱりだけでなくボートの釣りにも強い
沈み蟲は、釣れるワームを量産し続ける一誠らしい反則的なワームだと思います。
おかっぱり・ボート共に使いやすいですが、特におかっぱりとは相性が非常に良く、これ1つあるだけで攻める場所がかなり増えるはず。
シーズン問わずに活躍するワームなので、困った時のボウズ逃れとしてルアーケースに忍ばせておくといいでしょう。
沈み蟲の悪い点・ボディの強度が弱いので1匹釣ってダメになることがある
・足をギルに食われやすい
そしてギルフラットといいスパテラといい、動きをよくするために耐久度を犠牲にしているところも、らしいといえばらしいですね。
1パックだけだと、釣れすぎた時一日で無くなることもあるので、予備を常に持っておく気持ちでいた方がいいです。
関連動画もチェック!
制作者である村上晴彦氏が、沈み蟲のセッティングから使い方まで詳しく解説してくれています。
実釣シーンもあるのでとても参考になるのでオススメです。
同じく村上晴彦氏による沈み蟲2.2の解説動画。
こちらは2.2インチのことについてさらに詳細に解説してくれているので、これから使おうと思っている方には嬉しいですね。
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