春のバス釣りは、デカバスが釣れたり春爆なんて言葉があったりするのに何で自分だけ釣れないんだろう…。
悩みの大きさに違いはあれど、春なのに釣れないと思うのは誰もが通る道です。私もバス釣りを始めた頃は、たまにバスが釣れる時があっても安定せず、連続ボウズなんて当たり前でした。
しかし、季節の進行によるバスの行動パターンをしっかり勉強することで、安定するようになったのです。
今回は、春のバス釣りを攻略するために必要な要素と月別のおすすめルアーを紹介していきます。
春のバス釣りは季節の進行に合わせたパターン変化を意識しよう
春のバス釣りを攻略するにあたって必要な要素が、季節の進行を意識するということです。
他の季節でも当然ある要素ですが、春は特に攻略のキーとなります。
春はバスにとってイベントが盛りだくさんの季節
春はバスの行動に影響を与えるイベントが多く、日に日に状況が変化していきます。
・三寒四温
・プリスポーン
・ミッドスポーン
・アフタースポーン
細かく分けると、風の変化やストラクチャーの変化等色々ありますが、大きく分類すると上記の4つです。
厄介なことに、4つともバスの行動パターンが全く違ってくるため、読み間違えると全く釣れません。
中途半端なリトリーブ速度をしない
昨日はすごい釣れていたのに、今日は全くだめ。春になると頻繁に起こるパターンです。
春は、やる気があるバスとないバスの二極化が激しいシーズン。ころころ変わる行動に振り回されて、攻め方が中途半端になっていませんか?
釣りをして迷い始めると、リトリーブ速度がどっちつかずになりやすいです。
しかし、春のバスは中間速度に反応するパターンが少ないため、ボウズ率が高くなってしまいます。
オスを狙うかメスを狙うかはっきりさせる
春はスポーニングが絡んでくるため、オスとメスで行動が全く違います。
スポーニング時のオスバス
早春の3月頃は、スポーニングベッドを作るためシャローに上がってきます。ベッド作りを優先するのでエサには消極的で、ルアーに対する反応は薄いです。
スポーニングベッド作成後は、メスを迎え入れるために尻尾でひたすら清掃しつつ、シャローを回遊して相手を探します。
ミッドスポーンに入ると、オスは卵を守るためスポーニングベッドにぴったりと張り付いて離れません。この時期はルアーに対して威嚇行動をとるようになり割と簡単に釣れるのですが、バスの繁殖行動の邪魔になってしまうため個人で判断してください。
アフタースポーンになると、今まで卵を守り続けて失った体力を回復させるため、活発にエサを追うようになります。初期は動く力がないため、メインターゲットは甲殻類です。後期になると体力も戻ってくるので、小魚系のベイトを追いかけます。特にギルなんかは栄養もあり積極的に捕食するようになりますね。
スポーニング時のメスバス
3月に水温が8度を超え始めると、産卵に向けた栄養補給のため荒食いを始めます。シャローで活発にベイトを追いかけており、ハマると春爆と呼ばれる状態に。
4月に入り水温が安定してくると、産卵の準備ができたメスバスから順にオスを求めてシャローエリアを回遊しはじめます。カップリング後はミッドスポーンに入り、産卵行動に集中するためルアーへの反応は極めて薄くなり、ほとんど釣れません。
産卵後にあたる5月頃、体力を使い切ったメスバスは体力を使いきっているため、コンディションの回復に努めます。コンタクトポイントと呼ばれるシャローとディープの通り道へと戻りしばらく休養。
晩春に入りある程度回復すると、今度はオスバスと同様体力回復のため荒食いを始めます。
春のバス釣りにおすすめのルアー
春はパターンの移り変わりが激しく、絶対にこれ!というルアーはありません。ですが、幅広いシチュエーションで活躍できるルアーがいくつかあるので、おすすめしていきます。
3月におすすめのルアー
3月のイベントは、三寒四温とプリスポーン。
三寒四温は、暖かい日と寒い日でバスがコンタクトポイントを行き来します。コンタクトポイントとは、冬に深場に沈んだバスが春になってシャローに上がる時の通り道です。寒の日はディープで大人しく、温の日はシャローに出てフィーディングが基本行動になります。
プリスポーンは、積極的に捕食行動をするため、アピール系のルアーが活躍。広範囲にアピールできるフラッシングも効果的でおすすめです。
シャッドテール
早春の動きが鈍いバスにおすすめのルアー。
ナチュラルなアピールが強みのシャッドテールは、食欲があるけど体が動かない3月のバスにマッチします。ただ巻きでシャローのプリスポーンを狙うだけでなく、ボトムを這わせて低活性時のバスを狙うことも可能。
私は3月下旬にくる三寒四温のタイミングで、ハードボトムの石にぶつけながら毎年バスをキャッチしています。
シャッドプラグ
冬を感じさせる寒い日におすすめのルアーがシャッドプラグ。
一定のレンジで止められるシャッドプラグは、動きの鈍いバスに対して非常に効果的でバイトまで持ち込めます。
また、3月のバス釣りで頻繁に起こるショートバイトにもトラブルフックで対応でき、フックアウトを起こしません。
スピナーベイト
スピナーベイトは、ほとんどの状況に対応できる3月のベストルアーです。
プリスポーンのバスには、シャローを通すと好反応。寒さの残る時期は、ボトムのスローロールが効果的です。
特にシャッドテールをトレーラーとして着けると、アピール力の上昇とスローに引けるようになるので、動きの鈍い早春にはもってこい。
ルアーケースには必ず入れておきたいアイテムになります。
4月におすすめのルアー
4月に入ると、ほとんどのバスが活動を始めて比較的釣りやすいシーズンとなります。
巻き展開を中心に、やる気のあるメスバスを狙っていくと釣果につながりやすいでしょう。
色々なパターンに対応できるよう、3つのルアーをチョイスしました。
シャッドテール
4月になっても相変わらず好調なのがシャッドテール。
上旬の、やる気はあるけど動きが戻りきっていないバスには、ゆっくり巻けるノーシンカーが効果的。中旬以降で動きの戻ったバスには、ネイルリグやウェイトフックを使って少し早めに巻いてもいいです。
また、甲殻類を狙っている時は、シャッドテールのズル引きも効きやすいのでおすすめ。ボトムでゆっくりずる引いて、スタックしたらちょんちょんとアクションをしてあげましょう。
ミノー
クリアウォーターのフィールドで活躍するルアー。リザーバーや河川がメインになります。
甲殻類の活動が少ない4月上旬は、バスが上を意識していることが多く、表層系のルアーが効果的です。
狙い目としては、ハードボトム系の岸際や流れの境目がおすすめ。バスの反応を見て、リトリーブ速度を調整しながら攻めましょう。
幅広いリトリーブ速度に対応したレベルミノーは、この時期にぴったりのルアーです。
クランクベイト
ストラクチャーやハードボトム攻略で役立つルアーがクランクベイト。他にも、コンタクトポイントをノックさせながら引いてくるのも効果的です。
春は、同じところを何度も通して反応するパターンがよくあるので、1回だけ出なく3.4回トレースしてあげましょう。
また、縦スト+濁りやハードボトム+風のように、複数要素が絡む場所でもクランクベイトが機能してくれます。
5月におすすめのルアー
4月と打って変わって巻きの展開が効きにくくなるのが5月のバス釣りです。オスもメスもアフタースポーンにより体力を使いきっていて、ベイトを追う力がありません。とにかく体力回復を最優先させるため、メインターゲットとなるベイトは甲殻類や動きの遅い生き物です。
そのため5月上旬は、ボトムのエビや表層に落ちてくる虫を模したルアーが最適になります。体力回復後は、再びベイトフィッシュを追うようになるため、状況の変化をしっかり見極めましょう。
ノーシンカー
対アフタースポーンで最も役立つルアー。弱々しくフォールする動きは、アフターで弱ったバスに長時間アピールと食えそうなエサだと思わせることができます。
また、ゴールデンウィークを経てプレッシャーのかかった状況にも対応できる点もポイント。
狙うポイントは、ハングや立木といったバスが表層を意識している場所になります。
迷った時は、昔ながらの定番ヤマセンコーを使いましょう。
スモラバ
スモラバの魅力はトレーラーワームによって性質が変わってくるところです。5月のバス釣りで使うワームは2種類あります。
1つはシュリンプ系のワームを使ったボトム攻め。アフタースポーン初期のストラクチャーには、体力を失ったバスが落ちてくる虫を狙って待ち構えているので、軽めのスモラバを使ってふんわり落としてあげると効果的です。
もう1つはシャッドテールを装着してミニスコーンとして使う方法。アフタースポーンからの回復期のバスは、まだまだ早く動けないためミニスコーンでゆっくり誘ってあげます。
ネコリグ
アフタースポーンでは、ストレートワームによるフォールパターンが非常に効くタイミングが出てきます。
私も5月中頃の野池で、ノーシンカーでは全く反応がなかったのにネコリグにした瞬間釣れた、なんて経験が何度もありました。
ボトムを這わせてもスローに動くネコリグは、バスの食性を刺激するため食いが非常に良いです。
春の月別バス釣り攻略法
最後に、春のバス釣りにおける月別の攻略法を紹介していきます。
詳しい内容は別記事に細かく書いていますので、詳しく知りたい方はリンクから飛んでください。
3月のバス釣り攻略
3月はなんといってもスポーニングに入っているかどうかの見極めが大事になります。
スポーニングに入るまでは、バスは冬の状態を引きづっているため横の動きへの反応が弱くなりがち。なので、水温が一桁の状態、気温でいうと10度前後の日が続く場合はまだまだ冬パターンが優勢です。
冬パターンではメタルバイブやダウンショット、スポーニングではシャッドやスピナーベイトと、どちらのパターンにも対応できるように準備しておくといいでしょう。
デカバスを狙う場合は、どちらのパターンでも護岸沿いのシャローラインが水温が上がりやすいためおすすめです。
4月のバス釣り攻略
一般的にプリスポーン、ミッドスポーン、アフタースポーンが混在する時期にあたります。大体水温が13℃から15℃あたりでスポーニングが始まり、終わった個体から順次アフタースポーンに入るので、水温管理が重要。
初心者のうちは深く考えすぎるとわけが分からなくなるので、4月上旬は横の釣り4月下旬は縦の釣りを心がけると良いです。
狙うポイントはストラクチャーの絡むシャローやコンタクトポイントになります。
5月のバス釣り攻略
5月のバス釣りで安定した釣果を出したい場合は、とにかくスローな展開とフォールの釣りに徹することです。
特にストレートワームへの反応が非常によく、ネコリグやノーシンカーが大活躍する時期でもあります。
アフターに入ったバスは体力を大きく失っており、速く動き回れません。もちろん小魚は逃げ足が速く追いつけないので、メインターゲットは甲殻類や虫に。ボトムを這いずるネコリグや上からゆっくり落ちるノーシンカーは、メインターゲットの動きに近くバスの食性を刺激するのです。
全体的にバスの動きが鈍くなる5月ですが、朝夕マズメに限っては巻きの釣りに反応しやすくなります。その時は、クランクベイトやスピナーベイト等、強めの釣りを展開してみましょう。
春の釣りは見極めが難しいけど面白い!
春は、デカバスのキャッチ率が最も高く熱いシーズン。ただ、簡単に釣れるというわけではなく、しっかりとバスの行動を把握したうえで攻めなければなりません。
今回は、春の定番的なパターンやルアーを紹介してきましたが、地域や状況によって変わってくるので自分なりにアレンジしていってください。
コメント